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はじめに
我々は今、資本主義の世界に生きていると思っています。
しかし、それは大きな間違いで、もともと資本主義は量子力学で出来ています。
量子力学は自然科学のあらゆる領域を網羅し、人間の生活はおろか、その思考の源、宇宙の始まりにまで科学のメスを入れています。そして、その根本的な考え方は「人間には未来を予測する」ことは不可能であるということです。 資本、投資、貯蓄、差別、階級などという発想はみな「我々人間がこの不確定性のもとに支配された存在」ゆえに作り出されました。 未来は誰にも分からないのです。 マルクスは社会矛盾の原因は無知と貧困だと言いました。しかし、実際にはそうではなく人間の知の限界からくる「この未来が分からない」という、この不確定性こそが、この世界に無意味な競争と差別を生みだしている原因なのです。 そのため、個人個人がバラバラに自己の利益を追求します。そして、お金を持っているか持っていないかが勝者と敗者の分岐点という、この資本主義というシステムに行き着きました。 しかし、アインシュタインはこの量子力学の、いえ、人間の知性の限界からくる「この世界の未来は不確定」という考え方そのものを公然と否定します。彼は言いました。
『それでは人間の存在とは宇宙にたまたま生まれたもので個人が勝手気ままに終わることなく自分の欲望を追求するだけの存在になってしまうではないか。』 そして当時、量子力学を代表するニールス・ボーアと大衆の目の前で激論さえしています。 『神はサイコロと遊びなどをしない。本来、宇宙は調和に満ちている。その根底には確かな一つの意志があって生きとし生けるものとは、みなその意志を理解するために生まれてきているのだ。人類の未来は、すべてそこに向かっているのだ。 ただ、現代科学ではそれがまだ発見されていないだけなのだ。それが発見されれば、この宇宙の存在の意味が分かり、そのもとに平和で平等な社会が必ず実現できる。 我々人間は、未来を恐れず生きることが出来る社会、平和と平等の両方の達成された世界を作り上げることが出来るのだ。』 彼はこう言いたかったのです。 アインシュタインが、その人生のすべてをかけて目指したものとは、「この宇宙の一切を司る大統一場理論を発見すること」でした。
物理学も哲学も宗教も数学も政治も経済も、人間の作り得たすべての学問は等しく、宇宙の一切を貫き人間に生命と知識を与えているこの万物の意志、アインシュタインの言うところの「神の心」を発見するためにあるのだというのです。 G・ガモフやスティーヴン・ホーキングといった人たちによって現在、この量子論と相対論の対決は、すでに過去のものとなりました。 現代科学はすでに『ビッグバンが起こる前の真空の中になぜ私たちの宇宙が生み出されたのか。そして宇宙はこれからどうなっていくのか。』こういう段階にまできてしまいました。 そして、この量子論と相対論を越えた新しい理論を構築すべく日々研究しているというわけです。そしてそれは、まさしく九〇年前にアインシュタインが主張した「神の心」を発見する努力に違いありません。それは同時に人々を苦しめ続けるこの資本主義という仕組みから人類を解放するための作業でもあるのです。 果たしてそれが発見された世界とはいかなるものか。しかし、人類はすでにアインシュタインが予言した、この『神の心を見つける旅』のゴール直前に、その歩みを進めているのです。
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